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唐津の産婦人科医のブログ




佐賀県唐津市の産婦人科、たなべクリニック産科婦人科院長たなべりょうへいが日々感じたことを率直にお届けするブログです。


>>たなべクリニック産科婦人科   >>今日のよか

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 「一枚の写真..」

   クリニックの待合ホールには、
  「一枚の写真」が飾られている。

   お婆ちゃんに抱っこされ、
   ニッコリ笑った赤ちゃんの
   モノクロ写真。

   写真には、文章が添えられている。

    『育児こそ世界でもっとも
     重要な仕事である。』
  
     写真と文章には、
     たなべクリニックの
     大きなとても大切な
     思いが込められている。

    抱き癖がつく程、抱っこ
    される赤ちゃんは少ない。
   
    おんぶ紐で抱っこされる
    赤ちゃんは滅多にいない。

   「歩く育児書」であった
    お婆ちゃんがいなくなった。
   
   21世紀に誕生する赤ちゃん
   へのスキンシップは、極端に
   減っている。

   『抱きしめられなければ
    子供は健やかに育てない』

   21世紀を担う赤ちゃんと
   お母さんが誕生する産婦人科の
   役割は、極めて重大である。
   
    あの写真の赤ちゃんは、
    院長の私である。
      
   写真は、クリニックのパンフ
   レットにも掲載されている。

   たなべクリニックを訪れる
   全ての人々に「写真」と
  「文章」は、とても大切な 
   メッセージを送っている。

    ほんの数秒で構わない。
    あの写真の前に立ち、
    その熱く、強い思いを
    受け止めて欲しい。


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 「我家の決まり事」

    我家には、幾つかの
    決まり事がある。

    ほんの少しご紹介
    しましょう。
    
   『何処に行くにもみな一緒』

    家族全員で計画通り、
    外出する事は滅多にない、
    と言うより出来ない。

    私がドタキャンする事が
    しばし..ある、から。

    だから、たかがコンビに
    全員で行けるチャンスは、
    とても幸せな事。

   「行こうか!コンビニへ」
  
    のお父さんの号令で、
    家族みな、準備&集合。

   「何してるの?」の私の
    問いかけに念入りに化粧
    しているお母さん。

   『だって、みんなで出かけ
    るんでしょ..』

    小さな幸せでも満たされれば
    それは、とても嬉しい。

    子供と一緒にお風呂に入る。

    子供の寝る時間に一緒に
    お布団に入ってあげる。

    子供の眼はキラキラ。
    満面の笑み。
    
    子供は自分の両サイドに
    いる父・母の顔を何度も
    何度も繰り返し覗き見る。

    両親の間に挟まって眠る
    幸福感に浸り、深い安心感に
    包まれて、夢の中へ..。

    日常の小さな出来事。

    でも、そこに幸せは
    た~くさん散りばめられている。

    夢の中の子供を抱きしめる。
    夢の中へ、小声でやさしく
    話しかける。

    幸せは、お金で買えない。
    時間も買えない。

    すぐ傍に幸せは隠れている。


 「なわとび..」

   渋滞、車はなかなか進まない。
   交差点に差し掛かる。

   向側の小さな路地脇で
   女の子が縄跳びをしている。

   なかなか上手く跳べない。
   けれど、一生懸命頑張ってる。
   
   そこへ、お父さんらしき人。
   娘の縄跳びで軽やかにお手本。
   見事な二段跳びを披露。

   父を見上げる娘。
  「わぁ~、すご~い!」的笑顔。
   羨望の眼差し的リアクション。

   ニッコリ去る父。
   
   一人、また黙々と練習する子。
   更に真剣な表情での挑戦。

   父、再び登場。

   娘の目線に下りる。
   頭をやさしく撫でる。
   何か話している。

   娘、再び笑顔。
   更にやる気に満ちた表情。

   立ち去らず、見守る父。

   渋滞で少しイライラの私。
   でも、気分は解消!
   もう一回、信号待ちしても
   オッケーな感じ。

     ガンバレ~! 
     きっと出来る。
   
     有難うお父さん。

   安全運転、微笑でアクセル。


 「祝いの宴」

    新婦の両親へ綴った
    手紙の朗読が、涙で
    胸に詰まる。
    
    「がんばれ~!」と、
    会場から声が届く。

    新郎が挨拶、第一声に
    震える手が下がる。

    「しっかり~!」と、
    涙声の激が飛ぶ。

    色々な祝いの宴がある。
    様々な披露宴がある。

    幼馴染の二人の結婚。
    
    出席者全てが二人の
    歴史を知っている。
   
    両家の垣根を越えて、
    心からみなが二人の
    門出を祝福している。

   「○○ちゃんば、絶対に
    幸せにせ~よ!」と、
    新郎の親族が、握り締めた
    新郎の手を離さない。
    
    二人の成長をつぶさに
    見守って来た人々は、
    心から喜び、祝う。

    みなが気持ちよく酔う。
    あちらこちらで華が咲く。

    会場のざわめきに司会者
    の声もかき消される。

     『祝いの宴』である。

      素晴らしい宴。


 「ハード・スケジュール」

   職業柄、私に原則的に、
   休日はない。

   24時間・365日、
   コンビに状態である。

   赤ちゃんが生まれるのに
   お盆も正月もない。

   クリニックから車で30分
   以内が私の行動範囲である。

   だから、休日に子供と
   遊ぶのも「分刻み」で
   動いてしまう。

   大変なのは、お子様たち。

  「よ~し!今日はお父さんと
   出かけるぞ~!!」

   最初は、喜ぶ子供達。

   父としては、限られた
   時間を最大限かつ有効に
   使い、子供と戯れたい
   気持ちが極めて強い。 

   海へ、山へ、公園へ。   
   30分刻みの場所移動。
   正に売れっ子タレント並み
   のハードスケジュール。

  「どう?!楽しかった?」
   
   振り返ると疲れ果てた
   子供が後部座席に埋もれてる。

   『う・う~ん?!?』

   やさしい息子がこっそり
   家内に「今日」を報告。

   家内から私へのアドバイス。
   ちょっぴり、寂しく反省。
   
   お父さんは、楽しかったよ、
   でも、ゴメンナサイ..

   でも、わかってね..。

   あなた達が大好きな事を。
   
   あなたと共有する時間は、
   計り知れない事を。
   
  「私の1秒は、あなたの1日」


 「怒ってるの?!」

   新婚時代、夕食後ソファで
   何気にテレビを観ている私。

   片付けものも一段落、
   コーヒーを沸かす家内。

   しばし、コーヒーブレイク。

   『最近、少し貴方の職業が
    分かりかけてきた』と妻。

   「どういう意味?」と私。

   『心ここに在らずでしょ、
    また、病院の事
    考えているでしょ』

   「え!?そんな事無いよ」

    と、図星に反応。

    気になる患者様がいると
    身体は自宅に居ても、
    心はクリニックにある。

   公私の区別が全く無い仕事を
   家内なりに理解している。

   『お父さん怒ってるの?』
    
    息子が私を覗き込む。

   クリニックに心が飛んでると
   無意識に顔が険しくなっている。

   「違うよ、怒ってないよ」

    抱き寄せた息子に

   「ごめんね」と囁く。

    いかん、いかん。

   子供には父でありたい..


 「結婚・披露宴」にて

   お祝い事にお呼ばれする
   事は、素直に嬉しい。

   幸せを分けて頂いた気分で
   余韻に浸って家路に着ける。

   宴が閉じるご両家の挨拶は
   何時もながらに心が熱くなる。

   心に残るご挨拶があった。

   新郎のお父様が、慣例により
   両家を代表してご挨拶される
   事が多い。

   その日も代表してお父様が
   マイクの前に立たれた。
   ご挨拶の最後に、述べられた。

  「新婦のお父様のお子様は、
   お嬢様ばかり、お姉さまも
   嫁がれ、今日が最後の式」

  「一度もご挨拶されず、娘を
   嫁がされるのは、忍びない」

  「一言、お父様のお気持ちを
   皆様にお伝え願いたい」と、

   新婦のお父様にマイクを
   手渡された。

   その瞬間、とても心打たれた。

   打合せに無い、突然の新郎側の
   申し出に新婦父は、涙ながらに
   お気持ちを会場に伝えられた。

   一瞬の沈黙の後、暖かい拍手が
   深々と頭を下げられた新婦父に
   注がれた。

    とても良い披露宴だった。

    金屏風の前のご両家に
    私も深々と頭を下げた。
   
     末永いお幸せを。


 「一心同体」

    「おやすみ○○君」
    「おやすみお父さん」
    「おやすみお母さん」
  
   子供が床につく時は両親が
   見守り、おやすみの挨拶を
   一人づつ家族全員が行なう。

   眠りに入った寝顔に触れながら
   
  「もう、大きくならんでいいよ」
  
   「ずっと、このままで..」 

   「お父さんが死んだ途端に
    30歳ぐらいに成長しなさい」

   育ち盛りの、カワイイ盛りの
   ままでいて欲しいのは、
   親の素直なワガママ..。

   子供に内緒で心の内で囁く。

   夢の手前の我が子が呟く。

   『お父さん、お母さん、
    お爺ちゃん、お婆ちゃんに
    ならないで..』

  『ずっと、このままでいて..』

   「どうしてなの?」
    とは、聞かなかった。
    
    一心同体・思いは同じ。

    親子の叶わぬ願いでも
    こころは、充たされる。

      ありがとう。

     おやすみなさい。


 「わかってちょ~だい」

   夕暮れ迫る校庭で友達と
   時間も忘れて?楽しく?
   遊んでいた小学生の私。

   忘れて?!
   校舎の大きな時計に
   チラチラと目を奪われ
   実は、ちょ~時間を
   気にしている。

   楽しく!?
   80%は楽しく、20%は
   ちょっと楽しくない状況。

   ど~してかしら??

   もう、塾に行く時間は
   と~っくに過ぎている。

  「今日は行きたくない..」

   小さな頭で考えている。
   帰って、お袋に間違いなく
   怒られる。
   けれど、下向いて一通り
   説教されたら無罪放免。
   今日は、塾に行かなくて
   すむだろう...。

   意を決して、大きな声で
  「だだいま~!」って、言う
   瞬間、玄関先で仁王立ちの
   お母様。
  
   予定通りの下向き&説教。
   計画通りの進行。

   しか~し、
  『早く塾行ってらっしゃい!』

  「えっ!うっそぉ~?!」

   思わぬ計算違い。
   半泣きで、バックを手に
   重い足を引きずりながら
   自宅を後に..。

   あれから、数十年。
   血は争えない。
   DNAは、同じ。

  「何時だと思ってるの!?」
  「今日は、塾の日でしょ!」
  「早く、行ってらっしゃい!」

   息子のおばあちゃんより
   ちょっと迫力ある子供達の
   お母様の連続攻撃。

   同じ背中が玄関を開け、
   無気力に遠ざかる。

   「いってらっしゃ~い」
   「気をつけて..」
  
   我が子と一心同体の父の
   小さな声と大きな心の叫び。

    「頑張れ~!」 
   
   「応援してるよ~!」

   「お父さんは、お前たちの
    味方だよ~」と、
   
     大きく手を振る。


 「ピアノ・レッスン」

   クリニック・2Fラウンジでは、
   様々なジャンルのプロの演奏家を
   招いて定期的にコンサートを開催
   しています。

   ご来場者の目前での演奏は、
   吹き抜けのラウンジに響き渡り
   素敵な一時を与えてくれます。

   私は幼少の頃、ピアノ教室に
   通っていました。

     正直、嫌でした..

   「えぇ~、おまえ男んくせ!
    ピアノとか習いよっとや!」 
  
    と、容赦無き友人の一言。

    ピアノ教室の待合室には
    女の子の漫画本ばかり、
    受講生も男の子は私一人。

    一人小さくなって待つ私。
    帰りも家路を急ぎ走る私。

    そんな世代・時代でした。

   コンサート前やラウンジでの
   お食事前に私自らお耳汚しに
   鍵盤を軽くなぞれたら..。

     後悔、先に立たず。

   レッスンを止める前に参加した
   演奏会で頂いた特別賞の賞状と
   共に記念撮影に収まっている私。
   (後日、受賞理由が参加最年少
    だったためと判明)

   友人の結婚式二次会で、親友に
   強要され、唯一人前で演奏。  

     「今からでも..」

     なんて、考えても
    音感の無い自分に断念。

     でも、いつか..。


 「もう一度..」

   お腹の中に赤ちゃんが
  やって来てくれたお母様方を
  サポートをしたいと思う「熱意と
  信念」でクリニックは動いている。
  
   産前教育を柱に、妊娠中の
  上のお姉ちゃん・お兄ちゃん
  への接し方などスタッフは、
  時折、自身の子育ての実体験を
  交えてお母様の言葉・思いに
  耳を傾けている。

   2回目の妊娠・出産で、
  初めて当院と出会ったお母様が
  様々な産前教育を体験された。
  
  そのお母様が、コメントされた。
 
 「2回目の妊娠を通じて、最初の
  妊娠・出産、そして、子育てを
  改めて振り返る機会を得た」と。

  そして、こう付け加えられた。

 「もう一度、子育てをやり直したい」
 
 「上の子をいつも怒ってばかりいた」

   「早くしなさい」
   「早く着なさい」
   「早く脱ぎなさい」 

  子供に耳を貸さず、子供自身に
  考えさせず、すべて指示していた。

  気付くと、冬なのにシャツ一枚の
  我が子が自分の前に座っている。

  寒い時は、服を重ね着する。
  暑い時は、服を一枚脱ぐ。

  対話がなければ、子供は思考しない。
  子供の目線で話し、考えさせ、
  行動させ、褒めて抱きしめなければ
  寒くとも子供は、薄着で過ごす。

 「今からじゃ、遅いですよね..」
  と、呟き、下を向くお母様。

     遅くなんかない。
    子育てにタイムリミット
     なんかない。

  聴き、頷き、話しましょう。
  そして、抱きしめましょう。

  今、この時からお腹の中の新しい
  我が子と共に上のお子様の
  子育てをスタートしましょう。

     だいじょうぶ!

    絶対、だいじょうぶ!

     何も心配しないで。

  

 「夢は必ず叶う」

   健診に来院されるお母様に
   連れられてお兄ちゃん・
   お姉ちゃんがやってくる。
      
   右に左に、上に下に診察室の
   探検が始まる。
   見るもの全てが興味の対象、
   好奇心が服を着て歩いてる。

   子供は、すばらしい!
   その成長に感動と驚嘆さえ
   覚える。

   子供は、大人と違う次元・
   空間で戯れている。

   我が子が未就学の頃、
  「ねぇ~、大きくなったら
   何になりた~い?!」
   と、問いかけると

    『サッカー選手!』
   と、元気良くお返事。
   
   読書中の私は、ページを捲り
   小学校高学年になった息子に
   何気に話しかける。

   「大きくなったら何に
    なりたいと~!?」

   『やさしい人になりたい』

    何気な会話から一変、
    息子と向き合う私。

   「そうかぁ~、それは
    とてもいい事だね」 

   彼の眼には、何が映って
   いるのだろうか?
   何を見ているのだろうか?

   背が伸びる、身体が重くなる。
   同時に
   こころが成長している。

    こころは、いつまでも
    成長する。

   私も彼のように成長したい。


 「カラオケボックス」

    親にとって、我が子の
    「初物」 「デビュー」は
    とても印象に残る。

   今回は、カラオケボックス。
   親子揃って、初めて行った。

    我が子のデビューに
    お父さんだけが少々
    興奮気味。

    気づけば、一番マイクを
    握り締めている私。

    しばし熱唱して、我に帰る。

    「ねぇ~、なに歌う?」
    「アニメも沢山あるよ」

   と、かわいい歌声を期待する。

   デジタル世代の子ども達は
   さっと選曲・スイッチオン。

    「こ・これ、誰の曲?!」

    『オレンジレンジ』 
    『ちょっとラップ系』
 
    振り付き&クールに
    パフォーマンス。

   嬉しいような・嬉しくないような
   盛り上がるような・ないような
  
    微妙なリアクションの私。

    「楽しかった?」
    『うん、楽しかった』
    「また、行きたい?」
    『うん、また行く』

    何故か必要最小限の会話。

    今日の日記は、ちと悩む。


 「日・記」

    お年玉をゲットしたばかりの
   子供から早々に内緒話で相談事。

    『今度の子供の日に..』
    『誕生日のお祝いに..』 

   「えぇ~、今からおもちゃの
    購入予約?!」と、お父さん。

    「じゃあ、お約束しよう」

    父の提案に無条件降伏の
    お子様たち。

    「日記書こう、毎日!」
 
   不満気な顔で止む無く了承。

    でも、最近は子供たちも
    とても喜んで書いている。

    今日の出来事に自分なりの
    ストーリーをつけて、
    パジャマ姿で発表会。
  
    今では、本来の目的を
    忘れ、日記そのものを
    楽しんでいる。

    私も、毎日綴っている。
    家族のこと、仕事のこと、
    自分のこと...。

     八年目の日記。


 「思念」

   日々成長する子供と
   共有する時間は、
   何事にも換え難く、
   二度と取り戻せない。

   職業柄、早朝、子供の
   寝顔を横目に自宅を離れ、
   深夜帰宅し、また、寝顔の
   子供に「ただいま」と呟く。
   
   今日も一日「動いてる」
   我が子に遭遇しない事は、   
   決して珍しくない。

   自宅脇でのたまのキャッチ
   ボールも数球で中断。
   私の携帯電話の呼出しベルに
   
    『いいよ、お父さん』

   と、微かな笑顔で私の
   グローブを持ち帰る我が子。

   「ごめんね、今度また..」

   の父の声に頷き足早に去る子。

   以前、講演先の記者から
   インタビューの最後に
   「先生の趣味は?」と尋ねられ、
   『子供と遊ぶ事』と答えた。

   記者のペンは止まり、
   「それじゃ、記事として
    面白くない」のコメント。

   その記者の眼を正面から
   見つめ、もう一度
   『子供と遊ぶ事』と返答。

   取材記事から「私の趣味」
   は、後日削除されていた。

   私は、赤ちゃんが大好き
   だから今の道を選んだ。

   今、産声を上げたこの子が
   愛しく両親の溢れる愛情に
   包まれる事をいつも願う。

   親として選んでくれた
   子供に感謝し、その念を
   百倍にして子に返したい。

      返したい..
     抱きしめたい..


 「ぜいたく」について思う

   数年前、とある場所で、
   私は彼女と出会いました。

   少し遅れて、現れた彼女に
   挨拶をした私は、言葉にならない
   感情を抱いたのでした。

   知人より彼女を紹介され、
  「盲目」である事を知りました。

   手にしていた杖を傍らに置き、
   私の方を向き、笑顔で会釈し
   私の前に腰を下ろしました。

   きちんとした身なりに清潔感の
   あるお化粧、楽しげな会話。

   視力を失って、久しいと言う
   彼女に何らハンディを感じる
   事なく、むしろその凛とした
   言動に彼女の強ささえも
   感じ得ました。

   同時に、健常者である自分を
   ふと振り返り、情けなさが
   私の内から私を責めました。

   「贅沢」とは、何でしょう。 

   私は、私自身に問いました。

   光のない世界に毎日を送り、
   明るく笑う彼女のように、
   日一日をしっかりと生きて
   いるだろうか?
   
   健常である事に感謝し、
   本当の意味で自身を大切に
   して、毎日を過ごしている
   だろうか?

    彼女からの無言の
   メッセージが届きました。

   『人として、心身ともに
    健康に生きなさい』
   
   私の目の前にお手本が
   座っていました。

    本当の「ぜいたく」の
    意味を感じ得ました。

   有難さに感謝し、自らを
   大切に毎日を送らねば..

   でなきゃ、彼女に再会出来ない。


 「お別れ」に思う

   もう何年もお会いしていない。
  お顔も拝見せず、お声も聴いていない。

  けれど、毎年届く年賀状にその
  近況とお元気な姿が目に浮かぶ。

   しかし、達筆なその方からの
   年賀状はもう届かない。

  奥様からの「年始の挨拶のご遠慮」に
  自然と目が行き、幾度となく手に取る。

  久しぶりのご挨拶に、私は向かう。
  無言のお写真に手を合わせ、心の
  奥で静かに長年の失礼を詫びる。

   来年も年賀状が届いたら、
   久しくご挨拶申し上げない月日が
   繰り返されたであろう。

   何年もお会い出来なかった。

  しかし、もう二度と心の内以外で
  お話出来ない事実に悔いの念と
  寂しさが私自身を覆う。

  お会いしていなくとも、書中から
  その人の「生」を感じる事が出来る。

    永遠の「お別れ」は、
    全く別の次元で
    人の心にその人を刻み込む。
    
    お別れは、つらい。
    つらさの代償にその人は、
    末永く私の内に留まる。

       合 掌。


 「しりとり」しよう!

   子供が小学校に上がる前
   よく、子供たちに

   「しりとりしようよ!」

   『しりとり』 って?!

   子供たちにルールを説明。
   
   「じゃあ、お父さんから」
   
   1周目、2周目...
 
   『...』
  
   3周目には、なかなか
   進まなかった。

   それから、数年。
   
   車中で子供からリクエスト。

   1周・2周 ~ 4・5周。

   「えっ~、よく知ってるね」
  
    時には、ドキッとする
    単語が飛び交う。

   しりとりは、結構奥が深い。

   気づけば、一番マジに
   なってるお父さん。

   負けたら、家に帰らず
   町内を車でもう一周。 

     真剣勝負。
  
    同レベルの戦い。 

 

 「ただいまぁ~!」

   私が幼少の頃、夏休みに
   麦藁帽子をかぶって友達と
   よく遊びに行った。
  
   自宅にはまっすぐ帰らず、
   親戚のおばちゃん家に
   一直線。

   おばちゃん家の玄関先で
   つい、私は
  『ただいまぁ~!』と元気よく。

   「あらぁ~、何年振りに
    聞いたねぇ、ただいまは」
    と、おばちゃんにっこり。

   「さあ、あがりんしゃい」

   お目当ては、冷たい麦茶と
   スイカ&アイスクリーム。
   
   私の傍らで目を細めて
   団扇を扇ぐおばちゃん。

   あれから、数十年。
   我が子が

    『ただいまぁ~!』

    「お帰りぃ~」
   
    『遊びに行ってくる』

   一直線に家を飛び出す。 

    「ただいま」 「おかえり」

   親になって初めてわかった
   おばちゃんの気持ち。

    「気をつけて~」
    
     『はあぃ~』
  
   子供の後姿に心で後押し。

   元気でいってらっしゃい!


 「金魚さんが天国へ..」

  昨年のお祭りの際、子供と
  金魚すくいを楽しんだ。

  なかなか上手くすくえない
  子供は、おばちゃんの
  スーパーテクニックに
  目を丸くするばかり。

  「はい、おまけ」と、
  おばちゃんから手渡された
  ビニル袋の金魚を子供は
  大事そうに持ち帰った。 

  金魚たちは、年を越す事が
  出来なかった。

  生き物が死んだ事を子供に
  どう伝え、理解させるか
  とても迷ってしまった。

   テレビゲームの
  「倒した・倒しされた」
   とは、次元が違う。

  死んでもリセット出来ない。

  「金魚が死んだ、
   また買えばいい」では、
   絶対違う、という事。

   生き物には、命がある事。
   その命は終わると絶対
   蘇らない事。

   生命は、尊い事。

   100%は、理解出来ない
   と感じる。

  しかし、子供に頭ではなく、
  心で何かを感じ取って欲しい。

  幼き記憶の内に留めて欲しい。

  金魚に目を瞑り、手を合わせ
  「さようなら」を言って..


 「七色の声を持つ男」

  「今日は何を読もおかなぁ~」
   の私の独り言に素早く反応!
   子供たちがお気に入りの
   本を探してお布団に滑り込む。

  「じゃあ、今日はこの本からね」
   と、咳払いひとつして私の
   ショータイムが始まる。

   オヤスミ前の小さなイベントで
   ある「本読み」は年々複雑となり、
   本の中の登場人物は増え、様々な
   キャラクターたちが登場する。

   そりや~、もう大変!

   登場人物のこころと声を
   使い分けなければならない。

     私は、七変化。
     七色の声をもつ男。

   最近では、ちょっとズルして
   声色を変えず、読んじゃうと
   子供たちから鋭いバッシング。

   挙句の果てには、
  「今日は、いまいち」だね、
   なんて、ダメだしされちゃう。

    作者のみなさん、
    お父さんが読み易い
    怠け易いご本の制作を
    よろしくお願いします。

 「お風呂は、「ジャングル~グル」」

   「ふぅっ..。」
   「あぁっ..。」
 
   こんなにゆっくりと静かに
   湯船に浸かってるのは、
   ちょっと久し振り。
   
   落ち着くけど、落ち着かない。

   子供が生まれる前、
   家内と結婚する前、
   こんな感じで一人ゆっくりと
   お風呂に入っていたはず。
   
   私が一人の頃(即ち独身)、
   余計なものは、風呂場に
   無かったし、要らなかった。
  
   一人で「ああぁ..」だの
  「ふぅ..」だの言いながら
   入るのが「お風呂」だった。

   でも、今じゃ..!!
  
  「いつまで遊んでるの、
   のぼせちゃうでしょ!」って、
   子供と一緒に風呂場で
   カアチャンから怒られる私。

   お風呂場は、おもちゃで
   いっぱい・ぱい。

   お父さんが作ったお手製の
   牛乳パックがグルグル廻る奴が
   一番人気だぜ!

  「第一のコ~ス。たなべ君」、
   飛び込めもしないのに
   しっかり飛び込んでいる。

  『おふろ』は、ジャングル・グル。

   これが、結構面白くって、
   意外と癒されて、疲れて
   ぐっすり眠れるのだ。

   今日も「誰が一番早くお風呂に
   入れるかなぁ~」って、子供達と
   真剣にスッポンポン勝負。

   子供にお風呂の正しい
   入り方・利用方法を
   教えて頂いた。

   お風呂上りは、勿論!
   仁王立ちしてみんなで牛乳。
    
   

 「メール世代&ネット世代」

  『お父さん、宿題も済んだ、
   明日の学校の準備もした。
   だから...』

  「いいよ、ゲームでしょ。」

  『やったぁ!ちょっとだけね。』

   子供たちが私のパソコンで
   ネットのゲームに興じる。

   ちょちょいのちょいで操作
   して自分の好きなゲームを
   楽しんでいる。

   ゲームの途中で、家内から
   メールが届く。
   
   これもまた、ちょちょいの
   ちょいでママにメールを
   返信する子供たち。

    そんな子供の小さな
    背中に、ふと思う。
   
   私ぐらいの年齢になったら
   車も空を飛んでいるんじゃ
   ないかと感じてくる。

   とても便利、何でも便利。
   
   子供たちの学校での話題の
   内容に、時に驚く大人の私。

   でも、肩車すると喜ぶ。
   布団の中でかくれんぼすると
   とってもはしゃぐ。

    スピードアップした
    世の中になっても
    子供は、「こども」で
    いてほしい。

    夜中に帰宅する。
    メールが来てる。 
   
   「お父さん、お疲れ様。
    先に寝るね...
    おやすみなさい。」

    のメールが私を癒す。 

   

 「こ・これって...も・もしかして「恋」?!」

   小学生の高学年の頃、
   一人で電車に乗った。

   片道1時間半の移動を
   一人で往復した。

   帰りの電車に乗って、
   夕飯までにはお家に着く。

   途中の駅から一組の親娘が
   私の正面に座った。

   女の子は、丁度私位の年の頃。
   ちょっと、かわいい。

   横目でチラチラ、上目使いに
   チラッ・チラッと見ちゃう私。

   チョッとカッコつけて、意識
   している自我に目覚めた私。

   でも、あわ~い恋心を打ち砕く
   そのお母さんらしき人の声。

   「僕・僕、着いたわよ。
    ここで降りるんでしょ。」
    って、肩を叩かれた。

   「はっ!!」と目を丸くした。
    いつの間にやら眠って
    しまっていたワ・タ・シ。

   それも、大きく口を開けて
   おまけによだれまで垂らして。

   硬く口を閉じて、速やかに
   よだれをシャツの袖で拭いても
   も~、あとのま・つ・り。

    お母さんの後ろから、
    そのカワイイ女の子が 
    私を無言でジーッと見てた。

    無言で走り去る私。
    2秒ぐらい目をつぶって走った。

    駅員さんに切符を渡したのか
    勿論、覚えていない。

     「はぁ~」
     「あぁ・あ~ぁ」

    今まで誰にも言えなかった。
    とうとう、カミングアウト!

    後ろ向きで、家内に告白。
    胸のつかえが少し取れた、
    秋の夜の中年のわ・た・し。 

  

 「あぁ~、涙の再会...」

    たなべクリニックでは、
   「ソフロロジー法」という
    母と子の絆を第一に考えた
    出産法を推奨しています。
  
   私は、その出産法を日本全国に
   普及させる活動をしています。
  
   全国の病医院の関係者が
   ソフロロジー法を学ぶために
   クリニックを訪れています。
   同時に、私は日本各地で講演を
   行なっています。

   遠方に講演に出かける際は、
   飛行機を利用します。 
   家族がお見送りをしてくれます。

   帰路に着く空港にも家族が
   出迎えてくれます。

   そこには、いつもドラマが
   あるのです。

   私は、一日たりとも家族、
   特に子供達と離れる事に
   寂しさを感じます。

   私を乗せた飛行機が到着。
   子供達は、スタンバイ!

   私を見つけた子供達は、
   30メートル先から
  「お父さん~!!」と
   私に駆け寄り、涙の再会。

   周囲には、大勢の人達。
   その光景に涙する私の妻。
   
   気の良い知らないおばちゃんが
   妻に駆け寄りもらい泣き。
  「あら~、ご主人長いご出張だっ
   たんですね~」と妻に一言。
    
   そのおばちゃんに家内は、
   涙目で笑みを浮かべて切り返す。
  「いいえぇ~、昨日出て行った
   ばかりですよ~。」

    毎度、繰り返される
    涙の再会ドラマ。

    今では、我が家の
    恒例行事であ~る!

   出張しても、かみさんには
   電話しなくとも、子供には
   日に3回は電話する私。

   飛行機が着陸態勢に入った   
   時から既に涙目の私です。
   

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